MENU

BybitからbitFlyerに送金はできる?海外取引所からの送金でトラベルルールはどう適応されるのか、背景と現状を徹底解説

相場が盛り上がってきたいま、海外取引所から国内の取引所へ、日本円への転換、いわゆる「円転」を目的とした入金が増加しています。そこで話題になっている「トラベルルール」について、今回はBybit(バイビット)からbitFlyer(ビットフライヤー)の送金に着目して解説を行います。

本記事は日本の暗号資産交換業者に課されているトラベルルールについて解説したものであり、海外の取引所および金融庁に無登録の暗号資産交換業者の利用を推奨するものではありません。

目次

トラベルルールとは

トラベルルールとは、FATF(金融活動作業部会)が提言しているマネーロンダリングおよびテロ資金への不正なお金の流れを防ぐために作られた国際的なルールの一つです。いままでは電子的なお金の移動を伴う電信送金(為替取引)に対して広く適応されていましたが、近年の暗号資産の普及により暗号資産の移転にも適応すべきとの意見から、暗号資産を扱う事業者向けにも同ルールが適応されるようになりました。

悩む人

トラベルって旅行って意味ですか?

いいえ、違います。「travel」と聞くと旅行をイメージしますが、英語でいう資産や価値の「移転」や「移動」の意味から来ています。資産の移動に関する規則、ルールでトラベルルールということです。

ブロックチェーンおよび暗号資産の普及や進歩が日々進む中、ルールメイクが十分に行われていなかった背景から近年このような流れが加速しています。その中でもFATFはマネーローンダリング防止対策(AML)およびテロ資金供与防止対策(CFT)の観点から国際基準を提言する立場として力を強めています。

仮想通貨の海外への送金は禁止されるの?

トラベルルールは決して仮想通貨(暗号資産)の送金をすべて規制しようとしているものではありません。詐欺を始めとする犯罪資金の出口、要するに換金して出金するときの手段ととして利用されるのが「取引所」なので、取引所経由での犯罪資金の出金を未然に防ぐ目的や、不正な資金の行方をきちんと辿れるようにしようというFATFの策の一つです。

なのできちんとしたルールに則って利用する分には問題なく、出金や入金が急に停止したり禁止されることは現時点ではなさそうですしかし、利用者目線ではルールの変更によって現状より負担は大きくなります。

BybitからbitFlyerには送金可能なのか

結論からいうと、BybitからbitFlyerに送金することは同じトラベルルールの規格である「TRUST」を利用していることから問題なく実行可能です。しかし、トラベルルールの規制に則って、誰から送ったか、という送金者情報を入金のトランザクションと紐づけて申請する必要があります。

トラベルルールの「TRUST」に対応している取引所の一覧は、こちらより確認できます。

bitFlyerへの入金に必要な情報

一般的にトラベルルールで入力が求められる情報は以下の通り(金融庁資料より参照)です。また取引所によって最新の必要情報が変更または、追加される可能性があります。

送信人情報(自然人、個人)
  • 氏名(フルネーム)
  • 住居 or 顧客識別番号等
  • ブロックチェーンアドレス or 当該アドレスを特定できる番号
受取人情報(自然人、個人)
  • 氏名(フルネーム)
  • ブロックチェーンアドレス or 当該アドレスを特定できる番号
送信人情報(法人)
  • 名称(法人名)
  • 本店または主たる事務所の所在地 or 顧客識別番号等
  • ブロックチェーンアドレス or 当該アドレスを特定できる番号
受取人情報(法人)
  • 名称(法人名)
  • ブロックチェーンアドレス or 当該アドレスを特定できる番号

BybitからbitFlyerに送金する際は、送信人情報に自身の個人情報を入力するか、Bybitの法人送信人情報を入力することが一般的です。これはBybit以外の「TRUST」を使用している取引所にも適応され、同様の手順でbitFlyerへの入金が可能です。

取引所によって対応や審査時間にブレがありますが、一般的には送信人情報を登録し、審査が完了したら送信人情報の入力が完了していない保留中のトランザクションに紐づけることで、入金処理が完了します。

BybitやbitFlyerからウォレットには送金可能なのか

今回のトラベルルールは追跡の難しい、取引所から取引所への送金のラベリング(ラベル付をして識別を行うこと)が主な目的です。海外や日本の取引所から「自身で管理」しているMetaMaskやその他のセルフカストディ型のウォレットへの送金は、トラベルルールが一切適応されません。一方で他人へ送金する際は、法人、個人問わず、送金前に受取人名の登録をアドレスに対して行う必要があります。

トラベルルールが存在する意義

ここまでトラベルルールについてと、トラベルルールによる制約などを見てきました。一見するとただ単にめんどくさい作業が増えただけのように見えますが、果たしてトラベルルールはどのような意味をなしているのでしょうか?

ブロックチェーンの技術や暗号資産の登場は世の中に大きな正のインパクトを与えており、特に金融業界では革新的なブレイクスルーを今後も起こす可能性を秘めています。それと同時に負のインパクトがあったことも忘れるべきではないです。

通常の詐欺であれば資金の受け取りに本人確認が厳格化している銀行口座を利用したり、実際に現金の受け渡しを行う必要があるため比較的足が付きやすかったものが、暗号資産を介して誰でもがウォレットを作れる状態でそれらが行われる昨今、そのウォレットが現実世界の誰のものかを特定することは非常に困難になったということです。そのため多くの詐欺やハッキングの被害が発生し、暗号資産を介したマネーロンダリングが行われているのが現状です。

さいごに

トラベルルールの普及は、便利な暗号資産を社会により正しい形で実装するために必要なステップといえますね。今後もしかしたら、トラベルルールが緩和されるかもしれませんし、より厳しいものになるかもしれません。しかし裏を返すとブロックチェーン技術がどれだけ社会に浸透してきている証拠とも言えるので、我々のできることは、正しく技術を理解し利用すること。そして健全な業界の発展を願うことです。

これからも正しく規制を理解するために、仮想通貨ナビではトラベルルール関連の情報発信を継続的に行うので、みなさんも定期的にキャッチアップをしてみてください。

Bybitから他の国内取引所への送金方法について

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

2015年からブロックチェーンに出会い、Webライティング、ブロックチェーン業界での勤務を経て、2021年に当時18歳で起業。ステーブルコイン事業の立ち上げに関わり、複数の領域でコンサルティングや教育、アドバイザーとして複数のプロジェクトに参画。ウォースではブロックチェーン関連以外にも、AI、エンタメ事業部などの部門立ち上げを行い、カーボンクレジット領域では、NEDデジタル株式会社の社外取締役も務める。

コメント

コメントを残す

目次